■ワンポイントチェック
 
●TOHOシネマズ新宿「アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン」2015年7月4日(土)公開…
ビルの向こうからヌッと顔を出す巨大なゴジラ像が話題となった歌舞伎町TOHOシネマズ新宿。
どうやらゴジラの身長は昭和版の50メートルのよう。建設時には、どのタイプのゴジラにするか、当然考えただろうが、これは「VSモスラ」版の平成ゴジラ。
初代ゴジラは怖すぎるし、キンゴジやモスゴジだとちょっとクセがあり過ぎ。
で、やっぱり、新名所、新たなランドマークにするには造形的にもわかりやすい平成ゴジラに落ち着いたという所だろうか。
新宿ミラノ座も閉館。新宿プラザも、名画座ミラノもオデヲン座、地球座(ピンク映画館)なんかも無くなってしまい、サザンの♪「青春番外地」のようなノスタルジックな寂しさはあるが、映画を観るなら絶対、シネコンの方がいいに決まってる!
というわけで「アベンジャーズ エイジ・オブ・ウルトロン」をTOHOシネマズ新宿、IMAX3Dにて公開初日に鑑賞。
(ネタバレなし…) マーベル各作品のスーパーヒーローが集結。前作ではアイアンマンが活躍するシーンが多く、メイン扱いだったが、本作ではピン作品同様、各ヒーローがアイアンマンと同等の活躍。
オールスター映画にありがちな散漫さもなく、各キャラを活かした展開はアッという間の2時間21分。
前作で団結したアベンジャーズに再び訪れる不協和音。アベンジャーズの存在意義そのものを問いかける脚本はなかなか深い。かといってヒーロー物の王道は決して外さず。
そして、敵か味方かわからない新キャラ登場。敵となるウルトロンは「X-MEN:フューチャー&パスト」のバイオ・ロボ"センチネル"とかぶってるような気もしたが、スローモーションで見せるヒーローの活躍シーンには思わずトリハダ。(2015.07.11)
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●「プリズナーズ」2015年4月14日(火)WOWOW放送…
ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督作品。
敬虔なクリスチャンだったが、娘を誘拐され、暴走するケラー(ヒュー・ジャックマン)。
手掛けた事件はすべて解決してきたという沈着冷静で知的な刑事ロキ(ジェイク・ギレンホール)。
誘拐された娘を探し出し犯人を捕まえる事。目的は同じだが、大きく違う二人の行動を対比させて描く。ヒューマン映画としてもサスペンス・ミステリー映画としても十分に楽しめた。
劇中にいくつも散りばめられた伏線が一つに繋がり、事件の全体が明らかになるクライマックス。犯人にはそれほどの意外性はなくカタルシスは薄いが、本作の見どころはそこにはない。
知的障害者である容疑者アレックスが何かを知っているという確証を得たケラーはアレックスを監禁拷問し、真実を聞き出そうとする。
犯人の目的は神への挑戦。子供を誘拐し、その親の神への信仰心を失わせる事。子供を取り戻すためなら親は悪魔になるか?
ケラー同様、娘を誘拐された友人夫婦が疑問を持ちながらも強引なケラーに協力する。この友人夫婦の存在がケラーの心理的な葛藤を写し出す鏡ともなり、観る者の判断を仰ぐ指針ともなる。
人間は感情に支配される生き物だが、理性でその感情を抑制する事もできる生き物でもあるはずだが。。。考えさせられる映画だ。(2015.06.05)
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●MAMA 国内盤Blu-ray 2014年6月4日 NBCユニバーサル・エンターテイメント<GNXF-1654>…
2013年 ギレルモ・デル・トロ製作 アンディ・ムスキエティ監督作品。
死してなお、子を求め、さまよい続ける母親の死霊。
無理心中という歪んだ愛の犠牲になろうとしていた幼き姉妹。
人里離れた山森、ひっそりとたたずむ廃墟小屋で二つの不幸が引き合い、恐ろしくも哀しいゴーストストーリーが始まる。
Jホラーからインスパイアされたものだろう、死霊の奇妙で不気味な動きは貞子や伽椰子。家族や子供というものに無関心だったアナベル(ジェシカ・チャステイン)が母性愛に目覚め、死霊との対決に及ぶ展開などは、(伊丹十三製作)黒沢清監督「スウィートホーム」に近い(詳細はこちら→)。
日本の怪談「子育て幽霊(飴買い幽霊)」をあげるまでもなく、親子の情念は和洋問わず普遍的なテーマでもあるが、幼き姉妹が5年の間、普通ならば取り憑かれたとする所を、死霊に育てられたとする発想の柔軟さにアンディ・ムスキエティ監督の非凡な才能を感じる。

特典映像には製作のギレルモ・デル・トロに最も怖いといわしめた本映画の元となった2008年に作られた3分の短編収録。この3分のシークエンスは本編にもリメイクされて登場するが、MAMAの不気味さ、不条理さは半端なく短編の方が怖い。本編は長尺だけに説明し過ぎ、見せ過ぎなのかもしれない。

フラッシュ撮影による心霊写真のような恐怖、床を這う髪の毛。姉妹の成長を研究ネタに使おうとするドレイファス博士、憎まれ役の叔母さんのやられっぷりも怖い。

メガネを壊してしまった眼の悪い姉ヴィクトリア(ミーガン・シャルパンティエ)は、おぼろげにしか見えない状態でMAMAと出会い暮らす。
そして、現実世界に戻って再びメガネを掛けて初めてはっきりとMAMAを見たのだろう。その時からMAMAがこの世のものではないモノだと気づき始めたのか、メガネという小道具ひとつで、MAMAのいる世界と現実世界とを区別し、さらに心の移り変わりまでも表現する。
一方、MAMAのいる世界しか知らず、現実世界に順応できない妹リリー(イザベル・ネリッセ)。
育ての親であるMAMAを無邪気に慕い、姉とは違う運命をたどる妹。
恐怖とは何か?愛とは何か?余韻を残すラストは深い。傑作ホラーだ。(2015.03.21)
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●「悪いやつら」2015年1月12日(月) WOWOW HD放送…
ユン・ジョンビン監督作品。同僚と賄賂の折半。れっきとした犯罪なのだが、1982年、ここ釜山の税関では、どうやらそれは当たり前の事らしい。
だが、横領仲間である上司と同僚から、扶養家族が少ないという理由で詰め腹を切らされる税関職員チェ・イクヒョン(チェ・ミンシク)。
この一見鈍臭いような主人公チェ・イクヒョンがやくざの親分と遠い親戚関係にあった事から、物語は急転。血縁関係やコネを巧みに利用しながら、いつのまにか裏社会の顔になっていく。
そしてチェ・イクヒョンと持ちつ持たれつの関係で、ともに成り上がっていく釜山を仕切るバリバリのやくざの親分がチェ・ヒョンベ(ハ・ジョンウ)。
演じるは「チェイサー」「哀しき獣」「依頼人」のハ・ジョンウ。あらためてホントに引き出しの多い役者さんだと思う。
結果的にはチェ・イクヒョンに(ネタばれ→)利用されてしまうのだが、最後の最後においしい所は持っていく。
チェ・イクヒョンを見ていると、犯罪者に冷酷で賄賂やコネがまったく通用しない検察官チョ・ボムソク(クァク・ドウォン)が、人間味のない冷たい人間に見えてくるのが面白い。
チェ・イクヒョンがただのずる賢い人間ではなく、周りの人間を利用する才覚に優れてはいるが、その場しのぎ、場あたり的で浮き沈みが激しい人間くさい描かれ方をしているからだろう。
チェ・イクヒョンの義弟(マ・ドンソク)。当初は真面目でおどおどしていた武道家(?)の彼が、ピンハネの分け前を欲しがって、逆にヒョンべの側近に返り討ちにあいボコボコにされる。
朱に染まれば赤くなるという事を言いたいのだろうが、強いんだか弱いんだかわからないキャラがとてもユニーク。(2015.03.07)
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●ユニバーサル・スタジオ・ジャパン2014…今年もUSJハロウィンへ行って来た。
まずは新オープン「ハリー・ポッター」へ。メインのアトラクション「ザ・フォービドゥン・ジャーニー」。
これがまたスゴかった。本当に空を浮遊しているようで相当リアル。
アトラクションの最後でライドが一時的に停まるというアクシデントがあり、もう1回続けて乗らせてくれたのだが、2回連続だとさすがにめまいが…。アトラクションでめまいを覚えたのは初めて。それだけリアルだという事だろう。
バタービールも美味しかった。
逆転の発想「ハリウッド・ドリーム・ザ・ライド バックドロップ」にもようやく乗れた。確かに後向きの方が恐いが、爽快感と飛んでる感はやはり前向き。
で、今年の「ホラー・ナイト」は「チャッキーのホラー・ファクトリー」が新登場。「ゾンビ」“Dawn of the Dead” のエンディングに流れる“THE GONK”が出迎え、面白怖い。
人気の「13金ジェイソン」はそのまま。
そして貞子にプラス「呪怨」の伽椰子がハロウィンバージョンとして登場。ムリヤリ感は貞子以上、伽椰子だがなんだかわからない。
それにしても「バックドラフト」ハロウィン貞子バージョン。どうやってリアル貞子が突然背後に現れるのかが謎。暗くなるまで一般客を装い、混じっているのか…?
そしていよいよ18時、お待ちかねゾンビの大群襲来。今回はゾンビが好物という目玉のキーホルダーを買って首にかけていたので、やたら襲ってきた。
ビックリして思いっきり転んだら、すぐに係員らしき人が来て、怪我がないかどうか確認しに来た。
全然大丈夫だったが、ちゃんと見てるんですね。
USJのハロウィン、毎年恒例の参加行事になりそう。((2014.11.30)
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●「永遠の0」2014年10月11日(土) WOWOW HD放送…山崎貴監督作品。死んだ者、生きて帰ってきた者、残された者。戦争による悲劇は人の数だけある。戦争の理不尽さにあらためて強い憤りを覚えた。今ここに、自分がいる理由、いられる理由。そんな事まで考えてしまった。
特攻を美化しているという批判もあるようだが、見方によってはそう感じる事もあるかもしれない。
個人的には戦争や特攻を美化した映画とは思えなかったが、大切なのは批判や賛同などいろいろな意見がある事。戦争反対などというものなら非国民と罵られた戦時中の日本。
今の日本には言いたい事を言い合える自由がある。論じ合う事に勝ち負けはない。
洗脳教育という恐ろしい過ちを繰り返さない。戦争、特攻隊の悲劇を風化させてはいけないという映画の目的は十分に果たしているのではないかと感じる。
「特攻と聞いてゾッとした。」ボソッとつぶやく田中泯演じる特攻の生き残りヤクザ景浦が印象に残る。
復員後、景浦らしき人物が宮部の妻を助けるエピソードが語られるが「アメリカン・グラフィティ」「スタンド・バイ・ミー」といった、その後の人生をどう生きたのか語られるエンディングのようでもありノスタルジックな思いにもなった。
特攻するも敵艦に届かず、撃墜される零戦。米軍が撮影したと思われる今も残る当時のニュースを、リアルタイムで見ているかのようなCG映像には観ているこちらもゾッとした。(2014.11.09)
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●「闇金ウシジマくん」dビデオ TVスペシャルDVD…
限定配信のみだった「スーパータクシーくん編」ドラマ版DVD。
「ナニワ金融道」「難波金融伝・ミナミの帝王」の流れを汲む作品で個人的にはかなり好きなジャンル。
沈着冷静で何事にも動ぜず、強面でケンカも強い闇金経営者のダーティヒーロー丑嶋馨(山田孝之)。
闇金は違法だから踏み倒してもいい!と息巻く奴らは徹底的に追い込むが、借金地獄から這い上がろうとする者には手心を加える事もある。
山田孝之のスケジュールか予算削減のせいか「スーパータクシーくん編」では出番が少ないが、ドン・コルレオーネ、ゴルゴ13のように、もはやその存在感だけでドラマが成り立つという特異なキャラとなった。
そもそも本当の主役は利用する者とされる者。裏社会でうごめく人間たちなので当然といえば当然だが、とにかくこれ、ギャンブル、女・風俗好き、ホスト狂い。見栄っ張りでカッコつけ、金銭感覚にルーズな債務者たちのダメっぷりがとことん描かれる。自ら転がり落ちていく借金地獄の果て、女は売られ、男は死ぬまで働かされる強制労働。
これはフィクションだからといってたかをくくってはいけない。裏社会のルールともいえるものなのだから。
粗暴さと優しさを合わせ持つ希な役者やべきょうすけ演じる柄崎をはじめ、カウカウファイナンスのメンツもユニーク。Season1のひたすら「悶絶Eカップ美脚ストッキング秘書3」AVに執着する柄崎の繰り返しギャグも笑えた。AV女優の競演も深夜枠ならでは。劇場最新版Part2も楽しみ。 (2014.09.07)
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●「許されざる者」国内リメイク版2014年6月29日(日) WOWOW HD放送…
イーストウッド不朽の名作「許されざる者」国内リメイク版。
オリジナル版には及ばぬものの見応え充分。渡辺謙、佐藤浩市の熱演に引き込まれた。
時が移り、それまでの価値観が根底から大きく覆ろうとする時代。秩序が乱れる中、治安を維持するための合法的な暴力行使。
ガンマンの時代だろうとサムライの時代だろうと、和洋を問わない普遍的な物語だからだろうか、このオリエンタル西部劇に違和感はない。
虐げられる弱者と、友人の無慈悲な死にざまを目にし、再び暴力の末路へと向かう十兵衛。
罪深きゆえの人間なのか。
「許されざる者」こそ人間の本当の姿なのか。より深い自責の念に苛まれる十兵衛。
オリジナル版同様、はっきりとした善悪のないキャラクター設定のためアクション映画的なカタルシスはないが、暴力に対するメッセージ色が強かった(…と感じた)オリジナル版に対し、人間の本質は果たして悪か、という深い部分まで描いている点が印象に残った。オリジナル版はこちら→ (2014.07.12)
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●「小さい逃亡者」2014年3月10日 日本映画専門CH放送…
1966年日ソ合作映画。1967年3月公開「ガメラ対ギャオス」の併映から実に47年ぶりに再見。
映画館の暗闇の中、大人たちがハンカチで目頭をおさえていた姿が子供心に強く印象に残っていた作品。
細部はほとんど覚えていなかったが、当時の大人たち同様ラスト近くは涙腺ゆるゆる。
世相・世代は変わっても、この涙は決して変わらない普遍的なもの。
モスクワへいると聞いた父をたった一人で探しに向かう少年。ウソっぽくてありえない展開をマトリョーシカ人形が起こした七つの幸運としてファンタジックに彩る巧みさ。
日本側の監督は衣笠貞之助、脚本小国英雄、撮影宮川一夫という豪華なスタッフと聞いてそれも納得。
主役の少年は「ウルトラマン」第26、27話の怪獣殿下、稲吉千春。ギャオス名付け親の少年(阿部尚之)同様、当時の健康優良児はみんな小太りだったのだ。
今回放送の113分は「ガメラ対ギャオス」併映前年1966年12月の初公開版らしい。併映時は短縮版として再映したのだろう。
短縮版が観たかった気もするが、まあ良しとしよう。
これでめでたく「ガメラ対ギャオス」WOWOWハイビジョン版と一緒にBD-R化となる。(2014.04.19)
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●ユニバーサル・スタジオ・ジャパン
「ハロウィーン・ホラー・ナイト」…
大量のゾンビがパーク内を徘徊し凄い事になっているという噂を聞きつけ、ユニバーサル・スタジオ・ジャパンへ行ってきた。
午後6時。パークの照明が消えサイレンとサーチライトが舞う中、大量のゾンビがどこからともなく現れ、いたる所に悲鳴が上がる。(ゾンビは昨年比3倍に増えたらしい)
メイクの怖いゾンビが叫び声を上げながら迫り、突然背後に現れるというコワ面白さ。
ゾンビと戦うセキュリティ隊員も登場し、臨場感タップリ。サクラの観客もいるようで、一斉にゾンビに囲まれて襲われるという演出もなかなかリアル。
混雑の中、驚いて逃げ回る観客とぶつかりそうになって危なかったが、パークを歩くだけでも十分に楽しめる、まさに「バイオハザードII アポカリプス」ラクーンシティの世界。
映画のテーマパークにふさわしいイベントだ。
そして13金「ジェイソンのブラッド・ダイナー 2」「ザ・マミー・ミュージアム〜ハムナプトラ神々の呪い〜3」、銃撃戦アトラクション「バイオハザード・ザ・リアル」もハロウィーン期間限定で開催。
昔ながらのお化け屋敷のように館内を歩きながら進むウォークスルータイプ。
リアルなメイクを施したスタッフが驚かすというパターンだが、乗物と機械仕掛けのアトラクションにはない体感する面白さが楽しめた。
後ろから現れるジェイソン。迫るゾンビを撃退し無事生還できるのかバイオハザード。
点滴風のゾンビの血(ゼリー)、血まみれ(ケチャップ)のジェイソン・マスク サンドイッチ風フードもグッド。

さらに「ジョーズ」「T2:3D」といった通常のアトラクションやレストランが夜になると「リング」の貞子に呪われるというコラボ企画。
何故、貞子?という無理やり感はさておき、暗闇の中から突然目の前にリアル貞子がドーンと現れるのにはビビらされる。個人的には「バックドラフト」の貞子バージョンが怖かった(噂によると2パターンあるらしい)。
ディズニーランドでは絶対にやらない、できないと思えるこういったイベント、アトラクションで差別化を図るユニバーサル・スタジオ・ジャパン。入場者数も大幅にアップしているようだが、期間&曜日限定開催のためかメチャ混みだったのが難点。

そして、リニューアルされた「アメージング・アドベンチャー・オブ・スパイダーマン・ザ・ライド 4K3D」。
3D映像が実写っぽくなり、解像度も4Kにアップ。映像とセットの差がなくなり面白さが倍増。
「ダークレストラン〜恐怖の晩餐会〜」とハリウッド・ドリーム・ザ・ライドの逆走「バックドロップ」には残念ながらチャレンジできなかったが、楽しみはまた次回に。 アッという間の3日間。
ハリー・ポッターのアトラクションも建設中。来年もぜひ行きたい!
※ハロウィーン・ホラー・ナイトは9月13日〜11月10日まで。すでに終了しています。(2013.12.01)
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●「捜査官X エックス」WOWOW HD放送…
2011年 ピーター・チャン監督作品
1917年中国雲南省、荘厳なる大自然に囲まれた小さな村。
当時の人々の生活ぶりが描かれるタイムスリップしたような冒頭の映像には圧倒された。
リウ・ジンシー(ドニー・イェン)は何者なのか?捜査官シュウ(金城武)が事件の真実を探ろうとする前半、現場に残された痕跡から視点を変えて推理し再現するシークエンスはそうとう面白い。
また、森の中に置き去りにされてしまう件、妙にリアルな死体なども、そのへんのホラー映画よりも怖い。
子供の歯を一瞬で抜いてしまうなにげない伏線などもあるが、ドラ道よろしく「お前がタン・ロンか?」と正体が明らかになるシーンから急に凄いカンフー映画になってしまう唐突さはさすが香港合作映画。
個人的にはミステリアスな前半の流れのままエンディングを迎えてほしかったが、前半と後半のギャップを、2度美味しいと感じるか、統一感のない作品と感じるかは分かれる所。
原題が「武侠」だけに、本作はやはりドニー・イェン主演の武侠カンフー映画という事になるのだろうが、法は正義か、真実こそ正義か。人は信じるべきか、疑うべきか。根底に流れるテーマは深い。
クレジットロールに王羽ことジミー・ウォングの名前を見た時は驚いた。
「破れ!唐人剣」からはや42年。カメオ出演的なものでもなくまだまだ現役バリバリ。もともと童顔なので、優しそうにみえるお爺ちゃんだが実は…という、温和に見える人ほど怖いという典型。(片腕は自作へのオマージュか?)
うすうす感づいてはいるが、真実を知るのが怖いという妻アユー(タン・ウェイ)の存在も忘れがたい。(2013.09.29)
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●「超能力者」WOWOW HD放送…
2010年 キム・ミンソク監督作品。
人を眼力で意のままに操れる超能力を持つチョイン(カン・ドンウォン)。片足が不自由で義足、その能力から化け物といわれ親からも殺されそうになった過去を持つ。
かたや大怪我をしても何故か異常な回復力ですぐに治ってしまうギュナム(コ・ス)。家族はいないが無邪気。同僚の外国人労働者二人からもアニキと慕われている。
元ネタは「アンブレイカブル」とも思われ、アイデアや設定にそれほどの新鮮さはないが、他人の力を使う能力と、自らの肉体を使う能力。静と動、陰と陽の二人の対比。
そして、人を操る能力がギュナムに効かず、驚くチョイン。二人が初めて遭遇し対峙する質屋のシーンは燃える。
が、以降二人の確執が描かれていくにつれ、物語はどんどんクドくなる。
シリアスになったりコメディになったり、詰め込み過ぎ。あえて漫画チックにしたのだろうが、おんぼろワゴン車が炎を噴射して加速するシーンなど完全にハズしていると思う。
チョインが義足というのもあまり意味がなく、質屋の娘のキャラ描写も弱い。
それでも主演二人の熱演と勢いで観せてしまうのが韓国映画のパワー。
チョインの能力がはっきりとわかるエンディングまで荒削りだがそれなりに楽しめた。日本でのリメイク企画もうなずける。(2013.09.23)
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●「ニュースの天才」WOWOW HD放送…
2003年ビリー・レイ監督作品。
気配りのできる好青年。裏を返せば人の顔色を伺う小心者。
捏造が発覚すると上司に「何故、部下をかばってくれないのか!」と逆ギレし、クビを宣告されると「このままだと何をしでかすかわからない…」などと脅しのような泣き言をのたまう、まさにダークサイドに落ちたジャーナリスト、スティーブン・グラスをヘイデン・クリステンセンが好演。ウソをウソで塗り固めていく姿が痛ましい。
記者を守るのが俺の仕事と言いきり、部下から信頼の厚かった当時の編集長マイケル・ケリーと、その後任で仕事の能力は平凡だが一線を大きく超えてしまったグラスに毅然と対応するチャック。
前半、ちょっとした脚色のつもりでやってしまったようなニュアンスの捏造記事を、編集長ケリーが黙認する描写があるが、このあたりの伏線が上司と部下の関係が描かれる後半になると大きな意味を持つようになる。
グラス個人の心の弱さに問題があるのは当然の事だが、結果的に暴走を止める事が出来なかった上司、結局は記事が面白かったから掲載したという雑誌社の社会的責任にも触れる。
ただジャーナリズムとは何ぞやという小難しい話ではなく、ごく一般的な社会人なら誰でも共感できるような、組織の自浄能力の大切さに焦点をあてて描いている点でわかりやすく素直に楽しめた。(2013.09.15)
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●「ペイド・バック」WOWOW HD放送…
2010年 ジョン・マッデン監督作品。
過去と現在が交錯する冒頭。誰が誰なのかわからず、なかなか物語に入り込めなかったが、やがて謎めいた回想シーンに物語が戻り繋がった時、異変が起きる。
これがこの映画の大きな肝となるのだが、隠密作戦の計画から遂行、緊張状態に置かれた3人の工作員とターゲット。
密室劇的な心理描写も秀逸。 徐々に引き込まれていく、地味ながら上質なサスペンス。劇場未公開のようだが、予備知識ゼロで観るに限る。
サム・ワーシントンはアクションではなく、仕事は出来るが女の気持ちがわからずイラっとさせる、やはりこういう生真面目な役柄の方がいい。
過去と現在のパートとでは演じる役者が違うので、見分けがつくまでやや混乱したが、これはこれでリアル感があって成功していると思う。 やはり老けメイクでは無理がある。
ただ、行方をくらましたナチスの戦犯ヴォーゲルを探しだすシーン。ヴォーゲルを名乗る男が顔を見せるが、この人誰?ヴォーゲル…?と再び戸惑う。
緊迫した中で一瞬、意識がそっちへ持っていかれてしまったのはちょっと残念。
オリジナル版もぜひ観たい。(2013.09.07)
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●「ジャンゴ 繋がれざる者」国内盤Blu-ray…
「名前は?」「DJANGO ジャンゴ、最初のDは発音しない」、…「知ってる」本家ジャンゴによるセルフパロディ。奴隷から解放され、腕利きのガンマンとして育てられるジャンゴを讃えるように「怒りの荒野」が流れる。そして「殺しが静かにやって来る」。
(決してエキストラ不足ではないと思うが)覆面集団のマヌケな決起集会、(今回は自分が食われず)犬に逃亡奴隷を食わせるトム・サヴィー二、吹っ飛ぶタランティーノ、100倍返しの金的撃ち。
前作に続いて、またもや人種差別という重たいテーマを扱いながらも、根底に流れるのは、虐げ抑圧された者たちの胸のすく逆襲劇。これぞタランティーノ流エンターテイメント。
そして、白人に媚びへつらう奴隷頭スティーヴン(サミュエル・L・ジャクソン)の存在。農場主カルヴィン・キャンディ(ディカプリオ)のクソ面白くもないジョークに大笑い。見事な相槌を打ちまくり、裏へ回れば農場を牛耳るしたたかさも持つ。
同じ黒人でありながらジャンゴとは真逆に位置するスティーヴン。彼も理不尽な奴隷制が生んだ被害者なのだが、悪いのは白人というありきたりの描写ではなく、人間が持つ弱さ、ずるさ、怖さをさらけだすタランティーノ。
ディカプリオが、ただの嫌な奴にしか見えないのは結局全部持ってったサミュエル・L・ジャクソンの怪演のせいでもあると思う。
ドクター・キング・シュルツ(クリストフ・ヴァルツ)は死してなお今も生きる。アカデミー助演男優賞も納得。(2013.08.31)
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●「殺人の追憶」WOWOW HD放送…
2003年 ポン・ジュノ監督作品。
WOWOWのHD録画を再見。
経験と勘で動くガサツな田舎の刑事パク・トゥマン(ソン・ガンホ)。書類はウソをつかないとプロファイリングによって事件を分析しようとするソウルから来た刑事ソ・テユン(キム・サンギョン)。
バディ物的な二人の対比も面白く、事件に翻弄され、いつのまにか二人の立場が逆転してしまうクライマックスまでのストーリーテリングの巧さは見事。穏やかな田舎の田園風景と猟奇殺人、降りしきる雨、暗闇に続くトンネルなど印象深いビジュアルも残る。
刑事パクが「俺の眼を見ろ、見れるか!」と執拗に容疑者に迫るシークエンスが伏線となる秀逸なエピローグ。
犯人は今も捕まらず。老いたパク刑事のカメラ目線を犯人は一体どんな思いで見つめるのだろうか?
当時の韓国の生活ぶりも伺え、興味深く観られたが、いくら田舎とはいえ当時の韓国の警察はこんなにずさんだったのだろうか。
韓国三大未解決事件の映画化。「殺人の追憶」「カエル少年失踪殺人事件」残るは「イ・ヒョンホ君誘拐事件」を題材とした「あいつの声」。残念ながらDVDは未リリースのようだ。WOWOWの放送にかなり期待。(2013.08.23)
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●「カエル少年失踪殺人事件」WOWOW HD放送…
2011年 イ・ギュマン監督作品。
5人の少年が一度に失踪するという韓国では有名な未解決事件らしい。
ヤラセにより左遷されていたテレビプロデューサーのカンは、失踪事件は当日の選挙を妨害するための行為との仮説を立てていた心理学教授ファンとともに事件を探る。
失踪した少年の両親が怪しいと睨んだ二人が、信用しない担当刑事パクを説得し、家族の家を強制的に調べるミステリー仕立ての前半。緊迫した展開には引き込まれた。
そして、事件は11年の歳月を経て再び動く。
視聴者はドラマチックなニュースを求めているという持論を持っていたテレビプロデューサー、カンの心境の変化 、事件に関わった事により人生を狂わされたファン教授、そして被害者家族の悲しみなどが後日譚のような形で描かれる後半。
被害者家族の慟哭、何故、疑惑を向けられてしまったのか?…家族がその理由を吐露するシークエンスは心に残るが、緊迫感溢れていた前半と比べてこの後半の展開がやや物足りない。
どこまでがフィクションなのか、やがて真犯人らしき人物も現れるが思わせぶりのまま映画は終わる。
「ゾディアック」と同じような印象を受けたが、これは未解決事件を扱う映画の宿命なのだろうか。(2013.07.14)
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●「依頼人」WOWOW HD放送…
2011年 ソン・ヨンソン監督作品。
カン弁護士を演じるのは「チェイサー」の猟奇殺人犯ヨンミン、「哀しき獣」の孤独な男グナムを演じたハ・ジョンウ。本作では人間くさく暖かな雰囲気を持つやり手の弁護士を演じている。映画によってこうもキャラが変わるとは、引き出しが多いというか幅が広いというか。
かたやカン弁護士とはライバル関係にあり、正義感は強いがちょっと曲者っぽい検事アン。演じるはパク・ヒスン。
この二人に絡むのが容疑者ハン。演じるチャン・ヒョクのいっちゃってる眼が怖い。
状況証拠よりも情や憐みか?人が人を裁く裁判員制度は果たして正義となりえるのか?
途中ややダレるが、法廷での駆け引きは見応え十分。
カン弁護士の最終弁論で入り口を見なかった容疑者ハン。結末自体にそれほどの意外性は感じられなかったが、物語が急転直下するこのシーンは強く印象に残った。
韓国映画の魅力は感情表現の激しさ。日本人にはややオーバーアクトにも写るが、これにハマルとなかなか抜け出せないのだ。(2013.06.09)
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●96時間/リベンジ TAKEN2 国内盤Blu-ray…
2012年 リュック・ベッソン製作 オリヴィエ・メガトン監督作品
娘の交際相手を調べるのに元CIAの情報網を使う相変わらずのウルトラ親バカ、ブライアン・ミルズ。
別れた妻レノーアの再婚相手スチュアートは不要なキャラと判断されたのだろう、姿を見せず。娘のキムが歌手志望というのもどこかへ消えてしまっている。
まあ、細かい設定はよしとして、逆恨みのリベンジを受ける事になるのが続編の本筋。
リベンジの機会をうかがう敵一味。不穏な空気にうすうすと感づき始めるブライアン。
拉致されたブライアンが逃走経路を車の動きと周囲の音で察知していく前半までは緊張感があって楽しめたが、娘が救出に向かうあたりから話が破綻していく。監禁されている場所を探し出すために街中で手榴弾をボンボン爆発させたり…
リベンジを誓ったわりにはろくな見張りもつけず、揃いも揃ってマヌケな敵ばかりというのもなんだか。
前作でも突っ込み所は多々あったが、ブライアンの行動力が有無を言わさぬ展開でそれを忘れさせていたのだが。。。(2013.05.26)
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●「恐怖ノ黒電話 THE CALLER」WOWOW HD放送…
2011年 マシュー・パークヒル監督作品
(ややネタバレあり→) やっぱり電話はホラー映画の小道具の王様。古い黒電話とくればそれはもうなおさら。
「オーロラの彼方へ」のサイコホラー版。前半の姿なき謎の視線といい、目新しさはないが過去に作られた名作の要素をいろいろ詰め込んでタイムパラドックス・サイコホラーというそれなりの映画にしてしまうあたりは巧い。
(ネタバレ→) 黒電話の女と離婚協議中のDV夫。ダブルサイコに追い詰められるヒロインもほとほと運がない。
少女時代の頃の自分に火傷をさせると、現在の自分の体にみるみるダメージがでてくるあたりはなかなか怖い(顔がなんともないのはちょっと不自然だが)

ハッピーではなくバッドエンドになるのだろうが、物足りなさ感は強い。
タイムパラドックスを扱っている映画のわりには悪く変わってしまった過去のまま、物語に救いがないからだろうか。
また、黒電話の女とDV夫が過去で何か繋がりができるのかとも期待したが、結局何の接点もなく拍子抜け。もう少し事件を集約してくれてもよかったような気がする。(2013.05.18)
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●「96時間」TAKEN 国内盤Blu-ray…
2008年 リュック・ベッソン製作・脚本 ピエール・モレル監督作品
CIAの激務で失っていた家族との時間を取り戻そうとするもままならず、寂しい引退生活を送る親父。唯一の生き甲斐でもある別れた妻との娘を溺愛するウルトラ親バカ。
そんな人間くささと凄腕の工作員という両面を合わせ持つ主人公ブライアン・ミルズをリーアム・ニーソンが好演。これはジャック・バウアーのキャラをより掘り下げたものだと思う(同じフォックスだし娘の名前が同じキムというのもわざと?)。そしてジェイソン・ボーンというよりケイシー・ライバックに近い。(ジェームズ・ボンドとはかなり違う。)
96時間以内に見つけないと永久に戻らないというタイムリミット的なサスペンス性は薄いが、ブライアン・ミルズが「長年の仕事で身につけた非常に特殊な能力」である瞬時の判断力、行動力、格闘術を駆使して、娘を誘拐した犯人を追い詰めていくさまは圧巻。
突然の娘の窮地に、親バカ親父から特殊工作員に豹変。姿の見えない電話の向こうにいる犯人に「解放しないなら お前を探し お前を殺す」と凄むシーンは観ているこちらのボルテージも一気にあがる。
「がんばれ…(幸運を祈る※字幕)」という相手の捨て台詞を何度も聞き返す伏線も効いてる。
死者数、負傷者数、残り時間、移動距離が画面上部に表示できる特典映像のリアルタイム・カウンターがユニーク。
死者数33、負傷者数13という数字がブライアン・ミルズが96時間で倒した最終的な敵の数。(※本筋の事件とは直接関係のない歌手の護衛中に倒した暴漢も負傷者1名に入っているが。)これだけ暴れれば逆恨みのリベンジも止む無しかブライアン!(リベンジへ続く)(2013.05.12)
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●「アウトレイジ ビヨンド」国内盤Blu-ray…2012年 北野武監督作品
前作「アウトレイジ」(→こちら)以上に「仁義なき戦い」、特にシリーズ第三作「代理戦争」の影響が色濃くでている作品だ。
そもそもビートたけしの演じるやくざの名前が大友というのもそれっぽいし。
私利私欲がからんだ群像劇、円卓会議が中心となったやくざ映画。
銃撃戦やバイオレンス描写よりも怒号や罵声が飛び交う脅しや、駆け引きが映画最大の見せ場であるわけだが、全編迫力ある男たちが息巻くシーンの連続。
といっても眼をひん向いて怒鳴る男たちよりも、物静かな韓国人フィクサー、張大成に一番迫力があったのは北野監督の演出の妙。こういった演出はさすがだ。
のし上がった山王会若頭の石原(加瀬亮)が古参の幹部連に向かって、現代のやくざに必要なのはヘッジファンドや先物取引などのビジネスだと説くあたりの演出も面白い。
「竜二」の金子正次が、現代のやくざに必要な人材は、喧嘩や腕っぷしの強い者ではなく法学士や経済学士。喧嘩になったらチャカ持たせりゃ同じだからというような事を語っていたが、これこそがまさに現代やくざのリアルな姿なのかもしれない。
親分の前で拳銃を振り回したり、後始末が大変なのに部屋の中で人を殺してしまうあたりは、映画を盛り上げるために必要な劇画チックな表現だと思うし、全体的にメリハリがあって楽しめた。
ただ、抗争に疲れ表舞台から消える事を望んでいた大友が、再び抗争の真っ只中に入り込んでいく心境の変化をもっとネチッこく描いてくれれば、エンディングの大友の行動がカタルシスを呼んだのではないかと思う。(2013.05.01)
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●「ヒトリシズカ」WOWOW 連続ドラマW…生まれ育ったその環境から自分の存在価値に疑問を抱き、生きる意味を歪んだ正義に求める女、伊東静加。
静加に翻弄される人物を描きつつ徐々に謎の女、静加を浮かび上がらせていく手法もオーソドックスながら、過去と未来をつなぐ大胆な構成で飽きさせない。
連続ドラマの面白さの判断は、文字通り続きが観たくなるかどうか。
そういう意味では、強引な展開、中途半端な伏線集約等ツッコミどころ満載の欠点を補ってあまりある出来だと思う。
全六話となるが、第二話の「蛍蜘蛛」。街灯の暗さ、落書きのチェックなど人の安全より、街そのものの美化、浄化に執着する新井浩文演じる生活安全課防犯係の勘違い警察官のエピソードが出色。
自分にとって邪魔な存在である男を葬り去るため、そして警察の無力さを思い知らせるため、人間の憎悪を巧みに利用する静加と、この勘違い警察官の対比がユニーク。
警察ミステリーというフレコミに相応しいエピソードだった。(2013.04.21)
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●遊星からの物体X ファーストコンタクト 国内盤Blu-ray…
ビギニング物だが限りなくリメイクに近い。
登場人物のキャラクター設定が薄っぺらいので、誰が誰だがなかなか識別できず。
顔がパックリと割れて、物体Xが正体を現すシーンや、変化を遂げるSFXも技術的には進化しているが、インパクトは前作には及ばず。
物体Xの正体を探るのに口をア〜ンと開けて、虫歯治療の詰め物を見るというのもなんだか。確かに理にかなったリアルな描写ではあるが、熱すると血液がネズミ花火のようにビックリする血液検査の緊張感とは比べ物にならない。
SF・ホラー映画は、地味な本当より見映えのするウソでよいのだ。エンディングの繋がりはよかったので、また前作を観たくなった。(2013.04.14)

●プロメテウス 国内盤Blu-ray…
ときおりゾクッとするようなビジュアルをみせるがそれも続かず、後世に残る名作を創ってきたリドリー・スコット監督もすでに76歳。
人類創成の謎からエイリアン誕生の秘密。壮大なテーマとなるはずだったプロローグもしりすぼみで、なんだかつまらない話になってしまった。
続編を作るほど面白いとは思えなかったが、とりとめない話も次で集約するのだろうか?
異星の未知なる物だからこそのエイリアンの恐怖もこれでは消えてしまう。
吹替声優は噂にたがわぬヒドサ。あれじゃ、ノオミ・ラパスがかわいそう。(2013.04.14)
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●さや侍 WOWOWハイビジョン放送視聴…バナナの皮に滑った姿は、他人から見ると喜劇だが本人にとっては悲劇。
さや侍が無罪放免になるための「三十日の業」。それは、そのバナナの皮ともいうべき喜劇を強いられる事。「三十日の業」の果てに行き着いた野見勘十郎の思いとは…?
「大日本人」「しんぼる」と、そのユニークな発想と天性の間で、らしい映画を作ってきた松本人志だが、本作はいまひとつピンとこなかった。
スラップスティック・コメディなのか、お笑いウルトラクイズのようなバラエティなのか、延々と続く笑えない「三十日の業」。
(喜劇と悲劇は表裏一体なので展開上、ここは笑えなくともよいと思うのだが、)「三十日の業」に喘ぐ野見勘十郎の心情が描かれていないため、なかなか感情移入できないのだ。
一体彼の心に何が起こったのか理解できないまま、物語は唐突にクライマックスを迎える。
これは松本人志の演出力、さらに野見勘十郎を演じる、(素人だが)役者の表現力のなさに問題があると思う。
ただ撮影中、出演者達が何度も吹き出してしまうような、楽屋落ち的な面白さはビンビンに伝わってきた。
きっと撮影中はかなり面白かったに違いない。
あと、首が落ちるマジックのネタがわかったのも良かった。…って、本編とはまったく関係ないが。(2013.04.07)
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●マネーボール WOWOWハイビジョン放送視聴…2011年 ベネット・ミラー監督作品
選手の将来性や伸び代、ルックスといった主観に頼るものは排除され、出塁率や長打率、四球を選ぶための選球眼などを重視する手法を取り入れたメジャーリーグ、アスレチックスのGMビリー・ビーン。
シビアで冷たい手法にもみえるが、貧乏球団が他チームで過小評価、お荷物扱いされている選手の長所を見抜き、安い年棒で獲得。
新たなチームを作って奮闘するあたりは「がんばれ!ベアーズ」的な面白さがあって純粋なベースボール映画としても大いに楽しめた。
ビジネスライクに徹しながらも、劇的な20連勝に野球のロマンを感じ、ヒマワリの種や噛みタバコをいつもほおばっている少年のようなビリーをブラッド・ピットが魅力的に演じている。
スポーツを扱う映画では、現場に口をだすデスクワークの人間はたいてい憎まれ役だが、本作ではビリーの手法に反抗するスカウトマンや監督の方が憎まれ役になっているのも面白い。
テレビ画面内だが、イチローが登場するのは日本へのサービスか?(2013.03.31)
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●アリス・クリードの失踪 WOWOWハイビジョン放送視聴…
2009年 J・ブレイクソン監督作品
まったくの予備知識無しで観たのが正解だった。
登場人物が二人組の誘拐犯と誘拐された金持ちの娘、3人のみというのも好きなジャンル。
その3人の立場が微妙に変わりながら、二転三転するドラマ展開にはひきこまれた。
後半やや息切れか、読めてしまう展開がオチの意外性を薄めている。もう少しカタルシスを覚えるエンディングだったならば傑作になっていたと思う。それだけが残念。(2013.03.23)

●タイム 国内盤Blu-ray…
2011年 アンドリュー・ニコル監督作品
トワイライトゾーン的な秀逸なアイデア。徐々にボニー&クライドっぽい展開になるあたりもなかなか楽しめた。
ただ、人間の身体構造が変わるほどの変化を遂げた理由が、冒頭の遺伝子の操作という説明だけでやや唐突。
見かけは25歳のままだが、実は年齢を重ねているという奇抜なアイデアも最初だけで、物語に上手く活かされているとはいえず、もうヒトヒネリあればという印象だった。
「ソイレント・グリーン」(1973年)や、同監督作品「ガタカ」(1997年)などの流れを汲む作品だが、あと数分で寿命が終わるというのに、それほどの危機感を感じさせないのは、映画のコンセプトにゲーム感覚にも似たようなものがあるからだろう。(2013.03.23)
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●崖っぷちの男 国内盤Blu-ray…2012年 アスガー・レス監督作品
Man on a Ledge タイトルがいい。
リストラ、倒産、借金まみれと人生の崖っぷちはいろいろ。無実の罪で囚われた元刑事の脱獄囚、この男の人生も、もはや断崖絶壁の崖っぷち。そんな男がニューヨークの高層ビル。本当の崖っぷちであえぐ。
カメラアングルも男の視点。高所恐怖症でなくても思わず足がすくむ。
やがてこの男の行動の裏で、ある計画が企てられている事がわかり、崖っぷちに立たされていた男の反撃が始まる。
幾多のトラブルはあるものの、うまく行き過ぎの展開がやや気になったが、それでも最後まで一気に見せてしまうのは崖っぷちに立つシチュエーションのユニークさだろう。
主演はサム・ワーシントン。相変わらずスターとしての華が無いとは思うが、まずまず。アクションヒーローというより、こういう実直そうな役柄の方が合っているような気がする。(2013.03.10)
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●ユナイテッド93
WOWOWハイビジョン 放送視聴…
2006年 ポール・グリーングラス監督作品
いつもと変わらぬ日常が一瞬のうちに壊れる。何の罪も無い多くの人が犠牲になった9.11。ハイジャックされた旅客機内、慌てる管制センター、混乱する軍関係者それぞれを交互に映しだし、失われた9月11日を再現。
ほぼリアルタイムで進行する1時間50分。観る者は同じユナイテッド93の乗客となる。
何故こんなめにあわなければいけないのか。その理不尽さと悔しさに心が揺れ動く。
真実なのか?商業主義ではないのか。幾多の批判もあるようだが、映画は語る。決してあの日を忘れてはいけない事を。
何度も観たいと思う作品ではないが、強烈な印象を残す。たかが映画、されど映画。映画の持つ強い力を感じた。(2013.03.02)
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●トリハダ −劇場版−
クロックワークス レンタルDVD 2012年12月28日…
三木康一郎監督作品 主演/谷村美月
テレビ版「トリハダ5」に登場したあの恐怖のストーカー女が帰ってきた。
劇場版という事で粘着度も衝撃度もさらにパワーアップ。ターミネーターか貞子か、一度狙われたら決して逃げる事はできない。
能面のような顔。メイク無し(?)の生身の人間で、これだけのインパクトは尋常ではない。笹野鈴々音という女優さんらしい、なんと個性的だろう。
「世にも奇妙な」「ほん怖」と同じようで同じにあらず。人間の異常な心理と行動を描くサイコもののショートストーリーとなるが、オチを暗示させる意味深なタイトルと、あるあるネタ的な人間の心理に触れながら、ジワジワと興味と恐怖を盛り上げていく演出が巧い。不要なBGMも効果音も無いのがまたリアル。
予告編特報付。※セル版DVD未リリース。テレビ版DVDはローソンのみの限定発売。わかっちゃいるけど観てしまう。(「トリハダ4」はこちら→)(2013.02.24)
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●ある戦慄 THE INCIDENT [DVD]
2012年5月11日<FXBCG-1290>20世紀フォックス…
1967年 ラリー・ピアース監督作品。
社会派サスペンス・スリラー。
日曜の深夜。誰かれ構わず狂ったように突っかかる凶暴な二人組のチンピラ。そして、そのチンピラとマンハッタン行きの地下鉄で偶然乗り合わせる事になる、それぞれの事情を抱えた乗客たち。
物語はグランドホテル形式で進み、密室と化した地下鉄一車両へと移る。
閉ざされた空間は暴力による恐怖に支配され、理性で保たれていた信頼、調和、秩序は打ち崩され、怒り、敗北感、無力感にさらされる。
ドアが故障した車両、息苦しくなるほどの緊迫感。チンピラの恐怖と挑発に我を忘れる乗客たち。
始終ハイテンションで、狂言回しのようなチンピラを演じるのは若きマーティン・シーンとトニー・ムサンテ。
当時まだまだ根深かった人種差別やセクシャルマイノリティへの差別も露骨。
事件は一応の解決をみるが、それでもすんなりとは終わらず。後味の悪さはかなりのもの。
本来ならばヒーローになれるはずの男が友人に放つ一言も残る。
「みてみぬふり。」「さわらぬ神にたたりなし。」
いじめや暴力、いつどこで何に巻き込まれるかわからない現代社会を生きる我々、人間のあり方をあらためて問う映画である。
アメリカではビデオ、LDともにトリミング版がリリースされていたが、決して口にできないような差別用語が頻繁にでてくるためか、DVDは未リリース。
国内ではビデオ、LD含めても初ソフト化。DVDとしてはアメリカに先駆けてのリリースとなる。
キングレコードあたりからリリースされていれば日本語吹替音声も期待できたのだが、残念な事に未収録となる。
それでもまずはリリースされた事に感謝したい。(2012.07.21)
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●「ドラゴン・タトゥーの女」デラックス・コレクターズ・エディション【Amazon限定】スチールブック Blu-ray…ブックレット付(日本限定)
40年前の少女失踪事件の謎を追うジャーナリスト ミカエル(ダニエル・クレイグ)と、保護観察下におかれているリスベットの日常。この二つの物語を交互に描く前半。
リスベットにふりかかる痛々しくも過激な出来事は後半への伏線でもあり、リスベットに感情移入してしまう大きなポイントともなる。

スウェーデン版「ミレニアム」のノオミ・ラパスも決して悪くはなかったが、どんどんチャーミングに見えてくるルーニー・マーラの不思議さは演出の妙。
そして、二つの物語がひとつになり、少女失踪と猟奇殺人事件の謎解きへと急展開するカタルシス。
メリハリの効いた展開はフィンチャー版ならではの盛り上がり。
万人向けの娯楽作品ではないが、いかにもフィンチャー監督が好みそうな題材で、巧みなストーリーテリングは2時間38分という長さを感じさせない。
最初に観たせいだろう、スウェーデン版の方が衝撃度が高かったが、フィンチャー版の映画の空気というか冷たい独特の雰囲気が好き。エピローグともいうべきリスベットの切ない思いも心に残る。
リスベットの太ったハッカー仲間プレイグが忘れた頃に再び登場するあたりのフッとなごませる演出もツボ。
(プレイグはシリーズ最終作で活躍!)
リスベットの過去だけではなく、物語が大きく動いていくシリーズ続編にも期待したい。
Amazon限定のスチールブック仕様。モザイクが無いバージョンだが、それでも小さなボカシが入るし、リスベットが隠しカメラで撮影した例のDVD-RのようなピクチャーデザインのDVDも欲しいので米国盤Blu-rayも購入した。
新スパイダーマン役のアンドリュー・ガーフィールド、本作のルーニー・マーラなど、ひょっとしたら「ソーシャル・ネットワーク」は後のスターとなる若手俳優が大挙出演していた「アウトサイダー」的な映画になるかもしれない。(2012.07.04)
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●「恐怖」WOWOWシネマ… )…2009年 高橋洋監督作品。
「お母さん、私の脳味噌をどうするの?」
映画のポスター、チラシが相当怖いというか気持ち悪かったのでかなり期待して観たが、おそろしくダメ。片平なぎさもなんだか…。
自分の怖さのツボとは大きく外れてます。
<ネタバレ>→結局、夢オチという事なのか…?


●「理由」WOWOWシネマ…1995年 アーネ・グリムシャー監督作品。冤罪や死刑制度がテーマのヒューマンな作品かと思ったが、最後に全部飛んでった。鬼気迫るエド・ハリス、モノホンのよう。
<ネタバレ>→ まさかとは思っていたがそのまさかでした。急に本性現すのはちょっとズルい。

●「完全なる報復」WOWOWシネマ…2009年 F・ゲイリー・グレイ監督作品。なかなか面白かったがラストがぬるい。目的がそうであったのかもしれないが、<ネタバレ>→あそこまで人を殺しておいてあのラストはない。司法制度への挑戦というよりも、何年もかけた計画でただ一人の人間を改心させただけのようにみえる。周りはいいとばっちり。

●「ミッション:インポッシブル ゴースト・プロトコル」Blu-ray…2011年 ブラッド・バード監督作品。
各分野の専門家をミッションにより選択(といってもいつも同じメンバーが選ばれる)、15分に1回(CM前に)訪れる作戦遂行の危機。それぞれに見せ場があるというシリーズ中最も「スパイ大作戦」らしい作りだ。
体をはった高所のアクションもすごいとは思うが、疑似空間をスクリーンに映して警備の目をごまかしたり、同じ部屋の上下階でミッションを遂行するあたりのアイデアの方が、この映画の見どころだと思う。(2012.06.03)
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●「不連続殺人事件」DVD<KIBF 990> 2012年3月14日キングレコード…初回版のみ16P解説書初公開時復刻プレス封入。
<ネタバレなし>消息不明からおよそ20年ぶりに姿を現した曽根中生監督1977年3月公開作品。
坂口安吾の推理小説の映画化。脚本田中陽造、音楽コスモス・ファクトリー(「嗚呼!!花の応援団」)
同年には東宝「悪魔の手鞠唄」も公開。横溝正史ブーム真っ只中に製作されたが、便乗というよりも同じATG映画「本陣殺人事件」の流れを汲む作品となる。
複雑な人間関係の中、男女29人が一同に会した財閥・歌川多門邸で連続殺人が起こる。
奇人・変人が集まるという設定がユニークで、犯人が残した唯一のミス「心理の足跡」を突く探偵巨勢博士の謎解きも興味をそそり、犯人がわかった時のカタルシス度はかなりのもの。原作の良さを抜きにしても十分楽しめる。
しかし、戦後すぐの時代感が伝わってこない、複雑な人間関係にある登場人物の背景がすぐには理解できないため、なかなか入り込めず。説明不足なのだろうが、映画的な面白さからいえば物足りない部分も多い。(原作を読んでいるとわかるのかもしれないが…)
このあたりは決められた予算と納期をきっちり守るという職人監督、曽根中生の欠点でもあり長所でもあるのだろう。実際、同時期「嗚呼!!花の応援団 男涙の親衛隊」(シリーズ第3作)と重なって仕事をしていたようだし。
癖のある人物が多数登場するが、画家・土井光一を演じるロッケンロ〜ル内田裕也がいい。
お世辞にも演技がうまいとはいえず、浮きまくっているのだが、逆にそれが異様な存在感として映る。ツボにはまったという所か。
ときおりフッと我にかえるような眼をする時があり、素なのか演技なのかわからなくなる時があるが、この怪演が後の傑作「コミック雑誌なんかいらない!」に繋がっていくのだろう。
殺された人物が誰なのかを映像ではっきり示さないので、途中何度も巻き戻して観たが、一度目よりも二度目の方が謎解きの後追いも含めて面白く感じた。
推理物など伏線がある映画はやはりDVD等に限る。
内田裕也と並んで印象に残るのが足の悪いサイコドクター海老塚役・松橋登。
そして、傴僂の詩人・内海明役の内海賢二はスティーヴ・マックィーンの声優役でもおなじみ。
脱がない泉じゅんも登場。
歌川珠緒役の水原明泉の演技がわざとらしく興ざめしたが、水原ゆう紀の実妹との事。
放送禁止用語満載、よくぞのDVD化。劇場オリジナル予告篇収録。日本映画専門ch.ハイビジョン放送も求む!(2012.05.05)
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●黒澤明監督作品「どん底」 東宝Blu-ray…崩れ落ちそうなボロ長屋で自堕落な生活をおくる「どん底」の住人たち。
今の自分は本当の自分ではない。いつかこんな所から出て行く。きっと出て行けるはず。
「大事なのは生まれつきってことさ」
「働いて楽になるんなら働くさ おいらだってよ」
「手足もがれたって 這い出してみせらあ まあ見てな… カカアさえ死にゃあ」
何かと理由をつけては現実逃避。朝から酒を飲み、博打と馬鹿囃子でウサ晴らし。
「捨さん 連れてって どっかへ早く…」捨吉とおかよ、ごうつくばりの大家夫婦との四角関係。
舞台は江戸末期の棟割長屋だが、描かれるのはまさに普遍的な人生の縮図、社会の縮図。

コンコンチキショウ コンチキショウ
地獄の沙汰も金次第  仏の慈悲も金次第
おや こっちはオケラだ スッテンテン
小判の雨でも降ればよい
テレツクツクツク テレツクツ


抑圧されたエネルギーの発散、狂ったように唄い踊る馬鹿囃子は江戸末期の民衆暴動“ええじゃないか”を彷彿させる。そして、頂点に達していた馬鹿囃子が突然途切れる…
「裏の崖で 役者が首を吊ったあ」
ゴローロップ(五臓六腑)を酒毒でやられた役者くずれが、どうしようもない現実に気づき首を吊ったのだ。
「ちぇっ せっかくの踊りぶちこわしやがった ばか野郎」…現実へ引き戻されてしまった恨みの一言で映画は終わる。
黒澤明が描く人間とは何故こうも、愚かで、はかなく、滑稽で愛おしいのだろう。悲劇でありながらユーモアあふれる見事な脚本、息の合った出演者たちが創りだした稀代の傑作。
そして、舞台劇のような黒澤明得意の1シチュエーションドラマは、後の「どですかでん」へと引き継がれていく。
日本映画専門ch.のHD放送版は右下のマークが邪魔なので、やはりここはブルーレイとなる。(2012.04.22)
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●「アウトレイジ」WOWOWシネマ 2012年1月13日(金)…利用されて殺される落ち目のヤクザ、抜け目なく生き残り上に立つヤクザ、小判鮫のようにまとわりつく癒着マル暴刑事、ややステレオタイプの登場人物ではあるが、入り乱れての群像劇は面白い。
たけし作品に共通した、役者の持つイメージとは正反対のキャスティングが効果的。
当然、ヤクザ映画のバイブル「仁義なき戦い」も意識しているだろうが、ヤクザ映画の魅力でもある、いかに死ぬかという破滅の美学をストレートに表現しているのがたけし作品らしい。

●「トラフィック」WOWOWシネマ 2012年2月21日(火)…スティーヴン・ソダーバーグ監督。
いくつかのエピソードが交錯しながら展開するストーリーは好きなジャンル。なかなか見応えがあった。
黄檗色に色分けされたメキシコの殺伐とした荒涼感が印象深い。
捜査官ベニチオ・デル・トロがホモに化けて殺し屋を拉致するシーンなど、かなりマジっぽいが、思いきった省略手法が大胆。麻薬犯罪という深刻な社会問題をテーマとしてはいるが、心に残るエンディングで後味はよい。

●「レザレクション」WOWOWシネマ 2012年1月30日(月)…1999年ラッセル・マルケイ監督作品。「セブン」ヒットによるあやかり映画。
粗っぽい脚本だが、細かい事を気にしなければ楽しめるというB級映画の王道。
「セブン」ほどヘビーでもなく気軽に観られるのもよい。未DVDとの事。こういう作品をハイビジョンで観賞できるWOWOWはありがたい。(2012.04.08)
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●「あしたのジョー」WOWOWシネマ 2012年1月21日(土)…絶妙なキャスティング、漫画そのままのドヤ街・丹下拳闘クラブのセット、クロスカウンター炸裂のカットもかなり良い。
欲をいえば、山下智久のジョーはちょっとニヒル過ぎるか。初期のジョーはもっと感情豊か。
ボクシングに目覚めボコボコになりながらも不敵にギラギラ輝いていくジョーを観たかった。
ヒットしたようなので、いっそ三部作にしてジョーを燃えつきさせて欲しい。カーロス・リベラやハリマオなどの方がキャスティング的にはさらに難しくなるのだろうが、きっと出来るぞ曽利文彦監督なら。

●「次郎長三国志」日本映画専門ch. 2011年12月4日(水)〜HV全9作連続放送…いなせで粋な次郎長と回を重ねるごとに集まってくる名物子分たち。
棺桶かついだ桶屋の鬼吉(田崎潤)が走ること走ること。関東綱五郎(森健二)との掛け合いも絶妙。武士上がりの槍の使い手大政(河津清三郎)、なまぐさ坊主 法印大五郎(田中春男)。
そして当時まだまだ無名の新人森繁演じるご存知森の石松と、口が巧くドライな伊達男、追分三五郎(小泉博)のロードムービー風名コンビ。
「七人の侍」に出演するため途中で殺される三保の豚松 (加東大介)。
登場人物のキャラ立ちまくり。
「おいらは何人斬りゃ、いいんだい。」「全部斬りゃあ、いいんだよ。」
「俺は死なねぇよ 死ねねぇんだよ!」
しびれる名台詞も随所に。
見せ場は決してチャンバラではない。
これが1952年の映画というのだからマキノ雅弘監督おそるべし。
ちなみに黒澤明「どですかでん」島さん(伴淳)の顔面神経麻痺の演技はこの石松を参考にしたのか…?(2012.03.10)
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●史上初!「男はつらいよ」全49作WOWOWハイビジョン放送…ついにハイビジョンでコンプリ開始!
第36作「柴又より愛をこめて」までダビングが終って、今のところ50GBのディスク一枚に3作入るのは第6作「純情篇」まで。WOWOWのビットレートは高く、あとは2作ずつしか入らない。
寅さんがうっすらとメイク(ドーラン?)してるのまでわかる高画質版なので、まぁ、よしとしよう。。。
何度見ても飽きる事無く、一度、見始めると結局最後まで見てしまうという麻薬のような映画でもある。
で、また見てしまった第1作。
押し入れにいるとも知らずに、寅さんの失恋の顛末を話すおいちゃん。
「ほんっとにバカだよ〜、ありゃ」
押し入れにいる寅さんに気づき、うろたえながら思わず放つおいちゃんの一言。
「あぁ あぁ あの いたのぉ〜〜」
間といい、イントネーションといい、最高です。寅さんの成功は初代おいちゃん森川信あっての事。

●「リミット」WOWOWハイビジョン…棺おけ生埋め状態で90分。閉ざされた状況もついにここまできたか…  究極の密室空間映画。充電切れ間近の携帯電話による会話劇でストーリーは進行する。
90分よくぞここまでもたせるもの。
一種の巻き込まれ型スリラーでもあるが、ポイントはそれがテロ戦争による被害者であり反戦映画である事。はたしてホワイト・マークという人物は“マクガフィン”だったのだろうか?
ネタバレ→“救出劇の実況中継を聞かせつつ、実は…”というラストのシチュエーション。「24-TWENTY FOUR-」でもやってたので、それほどの意外性は感じられなかった。
映画とほぼリアルタイムで進行するストーリー、サイコっぽいオープニング、「ザ・バニシング(消失)」そのリメイク版「失踪」、「キル・ビル Vol.2 」など。ロドリゴ・コルテス、相当のオタク監督とみた。(2012.01.12)
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●TBSテレビ日曜劇場「JIN -仁-」…録画していた完結編12話を3日かけて一気見。
前作と完結編合わせて全22話。江戸末期と現代医学とのギャップ。歴史の修正力という運命(さだめ)との戦い、そして医療による延命の意味を問う。大きな時間という流れの中で今の日本、いや日本人がある事を知らしめるロマンチシズム。
緒方洪庵、佐久間象山、坂本龍馬らに現代日本の姿を垣間見させるタイムスリップ・エンターテイメントを堪能した。
オープニングクレジットの当時の写真と現在の写真をオーバーラップさせる手法も効果的。

●「横山秀夫サスペンス」WOWOWハイビジョン 3月20日(日) 4 週連続放送…前作に引き続き4人の男を描いたシリーズ第2弾(→前作はこちら)。
今回は三ツ鐘署を舞台とし、谷原章介、北村一輝、小出恵介、三浦友和の4人が演じる警察官、刑事が主人公となる。
それぞれ独立したストーリー展開でありながら、同じ時間を共有する4人の男たち。
サスペンスというよりは、疑惑、嫉妬、後悔、希望、懺悔といった感情が交差する良質な人間ドラマという所だが、どれも秀逸で見ごたえがあった。「深追い」「引き継ぎ」「締め出し」「仕返し」。淡々と進む中、タイトルが二重の意味、特別な意味を持ってくる所など、絶妙… でした。WOWOWのドラマは本当に完成度が高い。(2011.11.12)
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●「竜二」2002年9月27日アミューズピクチャーズDVD・日本映画専門ch. 2011年1月2日HV放送…脚本・主演、金子正次。
がさつそうで繊細、恐そうでチャーミングという意外性の魅力をもった役者さんだったが、本作公開直後の1983年11月6日、胃ガンのため惜しくもこの世を去った.
劇作家の内田栄一は、脚本家としての金子正次を「日常という砂のような時間を劇的なものに作り変える魔術師」と評したというが、まさに言い得て妙。
買物袋を下げてマーケットの開店安売りの列にならぶ妻と娘を見かけた竜二が再びヤクザの世界に戻っていくという名ラストシーンも、そこに至るまでの心の機微が丁寧に描かれているからこそ。
そして、この生活感のあるリアルなヤクザの描写が新しいヤクザ映画の息吹きともなったのだ。
日映専でHV放送された際には、妻のまり子役の永島暎子、川島透監督、直役の桜金造らのインタビューを交え、劇団時代の金子正次の貴重なVTRも紹介された。
DVDは左右に黒帯の表示されるヨーロピアンビスタ(1.66:1)で収録されていたが、HV放送は天地トリミングのフルビスタ版でマスター違い。
DVDの特典映像は公開当時のパンフレットより抜粋された金子正次のインタビューが掲載。金子正次は、1972年、新宿歌舞伎町の“MUGEN”というディスコでホール係につき、あの辺のバンドを仕切り、当時キャロルの矢沢永吉や、萩原健一と知り合い、また松田優作らとも親交があったという。類は友を呼ぶという所だろうがなんともすごいメンツだ。(※パンフレットには“知り合い”という表現で記載されているが、矢沢永吉や萩原健一が当時無名の金子正次を覚えていたかどうかは定かではないと思う。)
そしておそらく、その筋のお方ともこの頃交流があり、後の映画作りのインスピレーションになったと思われる。(2011.09.03)
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●「告白」Blu-ray…中島哲也監督作品。
大切な愛娘の命を生徒に奪われた中学教師(松たか子)の悲しみと憎しみ。
その顛末を他人事のように生徒の前で淡々と語る。
感情が死んでしまったかのような口調が心の傷の深さをおしはかる。
緊迫感がはしり、そして復讐が始まる… 
と、ここまでは良かった。
「藪の中」「羅生門」的な展開も面白いと思ったが、こんなに倫理観のかけらもない中学生ばかりじゃどうにもならない。集団心理表現なのだろうが、ちょっとデフォルメし過ぎ。 もう少しリアリティを与えてくれないとドラマに入れない。
CGを使ったビジュアルもどこかチグハグ。ビジュアル的に優れていても、肝心のドラマ部分がいまひとつ盛り上がってこない。 シンプル・イズ・ベスト。正直言って復讐ストーリー以外は要らないと思う。
個人的にはヤマザキパンと「隠し剣 鬼の爪」の女中“きえ”のイメージが強かった松たか子だったので、最後の形相には驚かされた。 一瞬、特殊メイクかとも思ったが、なんと力のある女優さんだろう。(2011.04.02)
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●「空飛ぶタイヤ」WOWOW連続ドラマW…2011年3月1日(火)より連続再放送。「マークスの山」に引き続き、見逃していた「空飛ぶタイヤ」を一気観。 走行中のトレーラーのタイヤが外れ、近くを歩いていた親子に激突する。事故の原因は欠陥車によるものだったか、自動車メーカーのホープ社は整備不良として赤松運送に責任を負わせようとする。
犯罪者扱いされ、被害者家族からも責められる赤松(仲村トオル)。
自社の潔白と責任の所在を明確にするため、大企業病に陥った組織に必死に食い下がる赤松には心が震える。
開発部への復帰をもくろむホープ社の沢田(田辺誠一)、リコール疑惑のホープ社への融資に悩むグループ銀行の審査担当者(萩原聖人)。リコール隠しを画策する常務の狩野(國村隼)。内部告発するシステム担当の杉本、疑惑の真相を探る女性記者、体面を気にする警察上層部にいらだつ高幡刑事など、事件に関わる各人物の心理描写が丁寧に描かれ、果たして自分だったら… と考えさせられる。
ドラマ部門各最優秀賞受賞も納得。
ドラマはフィクションだが、実際の事故を題材とできるのはスポンサーの縛りがないWOWOWだからこそ。傑作ドラマだった。(→スポンサーについてご参考)(2011.03.20)
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●「マークスの山」WOWOW連続ドラマW…2010年10月17日(日)から連続放送。 高村薫原作。 休日に全5話、約5時間を一気観。CMもないのでドップリと連続ドラマの醍醐味を味わえた。
南アルプス山麓で見つかった白骨死体、建設会社社長の贈賄容疑に迫る検察と事件を追う女性ジャーナリスト。 そして、謎の凶器による連続殺人事件が起こり、マークスと名乗る若い男が現れる。
警察内部の確執、警察と検察の思惑が交錯する中、犯人逮捕へ執念をみせる警視庁捜査一課の合田刑事だが、上層部の不可解な圧力により捜査は行き詰まる。 果たしてマークスとは一体何なのか?
一見別々と思われる事件が、ほつれた糸が紡がれていくように繋がっていくさまは圧巻だった。
同じくWOWOWドラマWでこちらも面白かった横山秀夫原作「ルパンの消息」の溝呂木刑事にも似た、抑えつつも時に激しい合田刑事役の上川隆也がドラマを引っ張る。 決して安くはないWOWOW視聴料だが、こういう重厚で上質なドラマが観られるならば良しとしよう。(2011.03.05)
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●パナソニックのブルーレイレコーダー…パナのブルーレイレコーダーに、録画保存したブルーレイディスクからHDDへ書き戻しができる機能が付いた。 DVDレコーダーで重宝して使っていた機能がようやくブルーレイでも可能になったのはありがたい。
Rec-POTなどi.LINK接続のムーブは等倍速で、しかも時折ブロックノイズが入ったり、録画日もムーブした日付に変わったりなどで厄介だったが、こちらは高速ムーブで安心。録画日付も保持したままなので、使い勝手が良い。 50GBのBD-REにストックしておけば、HDDの容量も気にしなくて済むし。さらに100GBディスクにも対応。 スカパー!HD放送をシャープで録画したBD-REからも高速でムーブ可能だったし、編集用マシンとしては最適かと。
これで、シリーズがバラバラに放送されても安心。ようやく「直撃!地獄拳大逆転」、「狼よさらば」(字幕版と吹替版)と「スーパー・マグナム」(字幕版)もHDDからBD-REへ一旦退避出来る事になった。
3Dはもう少し様子見。今は映画館で観た方が良いし。(2011.02.11)
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●「女優霊」国内盤DVD…2010年11月26日ようやく国内リリース。 台湾盤DVDは、(画像は劣るが)天地の情報量が多いスタンダードサイズ収録だったが、本DVDは国内VHS同様、天地トリミングのビスタサイズ収録。
特典映像は脚本の高橋洋が、黒沢清(映画監督)、添野知生(映画評論家)らと語る15分のドキュメンタリー"『女優霊』の原点・幻のTV番組「シエラデコブレの幽霊」を探して"
高橋洋が「女優霊」を書くにあたり、インスピレーションとした幻のトラウマ・ホラー映画が「シエラデコブレの幽霊」。
製作当時(1964年)、怖すぎて放送できないと判断され、お蔵入りとなったアメリカのTV映画。海外には輸出され、日本でも1967年に放送されたが、本作の主人公、映画監督の村木(柳ユーレイ)が、劇中、子供の頃にテレビで観た"記憶の中の怖い映画"を探すというシチューションは、その「シエラデコブレの幽霊」の一部を観た高橋洋自身の体験をオーバーラップさせたものという。
噂に聞く「シエラデコブレの幽霊」の怖さについては、もはや都市伝説、カルト化しているが、実際の所はどうなのだろう… こちらのソフト化の行方の方が気になった。(2011.01.30)
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●24 TWENTY FOUR ファイナル・シーズン(シーズン8) [Blu-ray]…ジャックの最期を見届けた!
遂にグランド・フィナーレ! ファイナルにふさわしい面白さだった。
特に後半6時間は新たな武勇伝テンコ盛りのジャックの暴走。
平和か正義か、正義か復讐か? (ネタバレ→) ヒーロー物は悪役の魅力に尽きるという言葉通り、性懲りもなく歴代悪役ナンバーワンのあのオヤジが登場してからは、一挙に加速。
いつもとほとんど変わらないエンディングは残念でもあり、うれしくもあった。
やはり映画で復活か…。同じようなカウントダウン・サスペンス物のリュック・ベッソン製作「96時間」もかなり面白かったが、映画版ジャックにあのイメージを期待すると、かなり楽しみだ!(2011.01.08)
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●「曲がれ!スプーン」WOWOWハイビジョン 9月23日(木)放送…本広克行監督作品。原作・脚本は劇団・ヨーロッパ企画の上田誠。
喫茶店"カフェ・de・念力"に、秘密裏に集まったエスパー達。
エスパーといっても、そこはヨーロッパ企画。
けっこうな超能力を持っている割に、妙にせこかったり、情けなかったりするそこらのあんちゃん、おっさんだったりする。そこへ本物のエスパーを探しにテレビ局の新米ADが現れたから、もう大変…。
この"カフェ・de・念力"で繰り広げられる密室コメディ的な会話の応酬が圧巻。ベタなボケ、突っ込み、伏線、小ネタを効かした正体隠しのバトルが楽しい。細男のキャラも笑えるし。
そして、「UDON」に続いてのヴィダルサスーン・トリオの登場。こちらもうれしい。
ただ、長澤まさみ扮する新米ADのヨネが、喫茶店に到着するまでがちょっと長い。 また、「34丁目」「ニューヨーク東8番街」的なミラクル・エンディングも「サマータイムマシン・ブルース」ほどの満足感は味わえず、やや物足りなさが残った。こうなったら、喫茶店のみが舞台という舞台版DVDも観るしかないでしょう。(2010.12.25)
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●「ブルーレイ・ディスクで保存!」その2(※写真クリックで拡大)…東宝「社長」「駅前」「若大将」「クレージー」シリーズ、コンプリ着々進行中。
(※「社長」「駅前」などはブルーレイで発売されそうもないので結構、貴重。)
「東宝特撮」シリーズは、ラドン、バラン、宇宙大、世界大、ゴラス、ドゴラ、サンガイ、キン逆、緯度0、決戦!南海等一部未放映ありだが、ほぼ完了。
角川・東宝「金田一」シリーズ、BS放送版コンプリ完了。 大映「大魔神」「ガメラ」「妖怪」、「陸軍中野学校」「若親分」、「座頭市」シリーズコンプリ完了。「眠狂四郎」はパス。 東映「網走番外地」シリーズコンプリ開始。「トラック野郎」はパス。
期待待ちシリーズ、「子連れ狼」(若山版)、「兵隊やくざ」「悪名」、「仁義なき戦い」(東映チャンネル再放送求む)、「殺人拳・地獄拳」、「男はつらいよ」(衛星劇場でHD放送しているようだが、乗り遅れてしまった。もう一度放送して)
50GBのブルーレイメディアも安くなったし、シリーズまとめて録画保存。 難点は洋画の大きな字幕と、スタンダードサイズ日本映画の右下の放送チャンネルマーク。なんとかならないですかね。
(→その1はこちら) (2010.12.05)
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●勝新太郎主演・劇場版「座頭市」全26作品 スカパー!HD 時代劇チャンネル…ハイビジョンマスターにて完全放送中「座頭市」シリーズ。
盲(めくら)坊主ではなく正真正銘の「座頭市」。 現在、シリーズ24作目の「新座頭市物語 折れた杖」まで放送され、いよいよハイビジョン・コンプリート目前。
WOWOWでも放送済みの第20作はシリーズ最大のヒット作となった「座頭市と用心棒」だが、映画的にはやっぱりつまらない。 「待ち伏せ」もそうだが、黒澤明の「用心棒」と比較してしまうのがいけないのか…
そして、王羽(ワン・ユー)ことジミー・ウォング“獨臂刀”と戦うシリーズ第22作「新座頭市 破れ!唐人剣」もハイビジョン放送されたが、残念ながら東宝盤DVD(→詳細はこちら) に使用されていた高画質マスターではなかった。 まあ、マスター違いという事で、これはこれで良しとしよう。
異国の地で追い詰められる獨臂刀(ジミー・ウォング)が切なくて良いのだ。
やっぱり座頭市の勝が勝つバージョンでした。(おやじギャグ…)(2010.11.28)
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●トイ・ストーリー3 Blu-ray…オモチャ達のスリルと笑いの大脱走アクション、あっという間の1時間43分。
名古屋章の声が聞けないのは残念だったが、ミスター・ポテトヘッドの文字通り、体を張った大活躍。新キャラ、バービーのボーイフレンド、ケンもおいしい。仲間から"女の子のオモチャ"と馬鹿にされてムキになるあたりは最高。
そして、オモチャ達の頑張りにすっかり感情移入した後に待っているものは、アンディとの悲しい別れだが、(ネタバレ→) いつか子は大きくなり、旅立っていく。 アンディとママの別れのその時をみたウッディは気づく。 オモチャ達だけに別れがあるわけではない。別れは人生の通過点。そして、別れは新たな出会いの始まりだと。
テーマはシンプルだが、素直に感動できるハッピーエンド。
ピクサーの運命を変えたと云われる「トイ・ストーリー」。そのシリーズ最終作?にふさわしい、まさに大人も子供も楽しめる作品に仕上がっている。
短編アニメの「ナイト&ディ」も斬新。 才能ある人が集まり、さらに磨かれていく環境にあるのだろう、ピクサーって凄い。(2010.11.14)
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●24 TWENTY FOUR ファイナル・シーズン(シーズン8) DVD…孫とたわむれながら、娘のキム夫妻とロスで平和に暮らそうと考えるジャック。
らしくないぞジャック、と思う間もなく、謎の情報屋が現れ、ドラマは一気に加速。ジャック・バウアーに安息の時はない。
帰ってきたジャック・バウアー、前シーズン中盤以降の展開はシリーズ最悪のつまらなさだったが、どう盛り返すのか…
ニューヨークにCTUが復活し、新メンバーが大挙登場。そして、おなじみのキム、クロエ。過去の任務の影響で自暴自棄状態の元FBI女性捜査官ルネ・ウォーカーも再登場。
さんざん殴られてもキズひとつない顔、ナイフでひと突き、拷問の電気ショックビリビリでも、すぐに復活。不死身のジャック・バウアーは健在だ。(ジャック・バウアーに関してはこちらも→)
4つのエピソードが交錯しながら同時に進む展開は、「24」の原点。次は映画との噂もあるが、ジャックは本当に死んでしまうのだろうか…?
さあ、また怒涛の24時間が楽しめる。(2010.11.06)
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